【一切れのパン】
という短編小説を中学校の教科書で読んだ記憶があった。
詳しい話は忘れたが、第二次世界大戦中にハンガリー人の水夫がルーマニアでドイツ軍に捕らわれ護送中に逃亡し飢えと闘いながら無事にブダペストの我が家にたどり着くという話である。
水夫は脱走する際に知り合った老人からハンカチに包んだ一切れのパンを貰った。
この老人はこのパンを渡す時に、どうしても我慢出来なくなるまで決して食べるなとアドバイスをしてくれた。
その言葉を思い出し、水夫は空腹に負けそうになっても最後まで開けなかった。
無事に我が家に辿り着き、そのハンカチを開けてみると、中にはパンではなく一片の木片が入ってたという話である。
この物語でハンカチに包まれていた木片は主人公にとって生き延びるエネルギーとなったのである。
信じていたからこそ希望となった。
良い話である、不思議とこの話は記憶に残っていて、きつい時とかよくこの話を思い出したものだ。

ここ最近、歯茎と虫歯の痛みに悩まされていた。
疲れた時によく痛みが出る。
大会で遠征すると決まって痛みだす。
7月に北海道に遠征した時も痛くなり初日から痛みで眠れなかった。
幸い、参加者で歯科医の方がおられ痛み止めを分けてもらい3日間しのぐことができた。

福岡に戻り、直ぐ歯医者に行って治療した。
歯の痛みというのは耐え難き辛さがある。
それで、もしもの場合の為に痛み止めを歯医者さんで余分にもらうようにしてる。
保険のようなもので、転ばぬ先の杖！備えあれば憂いなし！
もしもの時の為に常に鞄に入れてある。

先日ハンガリーから今年の世界大会ジャッジのタマス氏を呼んでセミナーを開催した。
会場を、岐阜でやる事にしたので、私自身10日ほど家を離れることに。
案の定、出先で歯茎が痛くなりだした。
しかし、痛み止めはあまり乱用したくないし、どうしても耐えられなくなった時に服用しようと決めていた。
こういう時に必ず思い出すのが【一切れのパン】であった。
その時の私にとって痛み止めの薬はハンカチに包んだパンであり希望であった。
夜中痛みと、尿意に何度も目を覚まされる毎日であったが、そのハンカチを開くことはなかった。

しかし、とうとう耐えられない痛みで薬を飲むことを断腸の思いで決断‼︎
もう限界だ。

夜中電気をつけてカバンから薬を
ん？
痛み止めが入っているはずの袋には整腸剤と下痢止め？
下痢もしてないし胃腸も悪くない。

痛み止めは？

無い

ハンカチを開いたら木片だった？

開けてはならないパンドラの箱だったのか？

ハンカチに包まれたものは開く前は希望であって、開いてしまったら絶望でしかない。

ショックで目の前が真っ暗に

絶望の中、カバンを探しまくるとバファリンが2錠

取り敢えずコレで凌ぐしかなかった。

知らぬが仏、気づかない方が幸せであるという良い教訓になった。

というか、遠征行く時に忘れ物するなよ！という話であるが。

来月25日に原鶴でオープンコンペを開催します。
今回はボーダーコリークラシックのファイナルのコースとルクセンブルグオープンのジャンピングをやってみたいと思います。
秋からいよいよシーズン突入です。皆様の奮ってのご参加お待ちしております。
詳細は後日ブログにアップします。

て事で、今日原鶴のグランドを借りるために事務所へ行ってきた。
帰り、高速道路運転中に猛烈な眠気が襲ってきた。

丁度サービエリアがあったのでコーヒーでも飲んで眠気を覚まそう。

そこのサービスエリアにはスターバックスがある。
レジカウンターでアメリカンのショートを注文して、横のカウンターで出てくるのを待っていた。
妙に明るい男の店員が突然、
「レシートを拝見させてください。」

不意を突かれ、
「なんで？」
と応えたら
「ご注文の品を確認いたしますので」と

横で聞いてただろと思いつつも

財布にしまいこんだレシートを探す

あった

それを渡すと
その店員は明るく
「コレは関西空港のスタバですね」

そうだった。この間オランダから帰ってきた時にスタバで飲んだコーヒーのレシートだ。

朝の８時半に関空に到着し、夜の７時４０分まで福岡行きの飛行機をひたすら待つ。
１０時間以上関空で時間を潰したのだ。
そういう事を思い出しながらレシートを探していた。
その明るい店員は間を保たせようとしたのか、話を弾ませようとしたのか

「空港いいですよねぇ。僕大好きです。
空港楽しいですよねぇ」

思わず条件反射のように

「楽しかねぇよ。」
と吐き捨てるように言ってしまった。

突然会話は途切れ、レシートが見つかるまで沈黙の時間が。

彼が弾ませようとして投げたボールは地面に当たった瞬間に生卵のように潰れた。

悪気は無かった。

この場を借りて謝罪します。

この度、皆様のご要望にお応えしてデータでの販売を始めました。
ご愛犬の写真を送って頂き水彩画にして、高画質のデータでお届けいたします。
データからマグカップ等様々なオリジナル品を作られては如何でしょう。

詳細はホームページ
apex-agc.net
のチャリティの、ページをご覧ください。

 
人それぞれ好みが、あるもので
昔から、物を買う時のキーワードは
【丈夫】【長持ち】【頑丈】
タフであるという事が大きな選択要素となる。

ここ10年くらい使わなくなったが腕時計ならG shock。しかも20気圧防水でないと気に入らない。

数年前に買ったサングラスは弾丸も通さないという宣伝文句に惹かれて買った。カバンは防弾チョッキに使用するケプラー素材のもの
どこで、どのように役に立つのかは不明であるが。

そして、お気に入りのひとつにこのボールペンがある。日本が誇る文具メーカー トンボの逸品。

加圧式ボールペンである。

過酷な条件下でもサラサラと書ける。上を向きながらも書けるし湿った紙にもストレス無く書けるのだ。

他人にこの素晴らしさを伝えようとするが、皆それがどうしました？みたいな反応をされる。
普段は他のものと、さほど違いが無くても有事の時に真価を発揮する。この深みあるこだわりが好きである。
分からない奴には分からない。

しかし、先日この加圧式ボールペンの真価を発揮する場面が訪れた。

有事である！
それは、シエルカップの時だった。

皆が走った後にコメントをコースマップに書いて渡すのだが、あいにくの天気で紙が湿っている。
ここで本領発揮の加圧式ボールペン！
サラサラと何事もなかったのごとく書く事が出来た。
使い始めて10年！ 何代目のボールペンだろうか
やっとこういう場面に出くわした。

信じて使い続けて良かったと、細やかな幸福感に浸る。

しかし半分ほど終わった頃、それまで順調に書けたのが急に書けなくなった。
？？？
あれ？

おいおい。

まさか、まさかのインク切れ？

今活躍せずに何時真価を発揮するんだ？

7年間土中で暮らして地上に出たら踏み潰された蝉の気分である。

タマスセミナーのご案内
9月10.11日、岐阜県のウッディドームにて開催します。
http://www.ogaki-tv.ne.jp/~midorinomura/

今年の世界大会のジャッジで多忙の中招聘に応じていただきました。
詳細は添付した資料をご覧ください。

申込先

tosh@apex-agc.com

おおば宛てまで